惚れた女の愛の刻印

  • 惚れた女の愛の刻印

    榎本由美

    「今の愛に生きたいの。今だけでいい…愛する人といたいの」
    政治利用される諦念の美女が、ヤクザの男と惹かれ合い、悲恋の物語を紡いでいく――

    出会ったのは早咲きの桜が淡色に咲き乱れている季節。
    男は、地域一帯を取り仕切っている組長。
    女は、現役大臣との婚姻を控えた議員の娘。

    生きる世界の違い、身分違いのふたりは運命に導かれるように求め合った。
    愛を寸分も理解できなかった組長の男は、不器用に恋を知り、
    政略結婚をさせられる議員の娘も、最初で最後の愛に溺れていき――

    「離ればなれになろうと、どうなろうと、生涯お前だけだ」
    心身ともに最愛の恋人を刻みつけていくふたりだったが…。

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