• 七百三十夜 新装版 4

    柳沢きみお

    アンティーク店を営む吉永明男は、人生の虚しさを埋めるように、謎の美女・行美美美子に狂おしいほどの愛を抱いていた。

    ついに彼女を手に入れた明男は、生きている喜びを実感する一方で、死をも恐れなくなる。いつ死んでもいい、彼女を手に入れたのだからもう何もいらない――そう思った彼は、自身の最も大切な宝物であるガレのガラス工芸品を美美子に贈る。

    そんな中、明男は道端で座り込む女子高生と出会う。父親に置き去りにされたという彼女に、明男はなぜか「生活のすべてを面倒みる」と申し出る。歪んだ愛を美美子に注ぐ一方で、今度は見知らぬ少女に救いの手を差し伸べる明男。一方、美美子の勤める画廊には、才能あふれる若き無名画家が作品を持ち込みに来る。この画家との出会いが、美美子と明男の関係に、新たな波紋を投げかけることになる。

  • 七百三十夜 新装版 5

    柳沢きみお

    アンティーク店を営む吉永明男は、人生の虚しさを埋めるように、謎の美女・行美美美子に狂おしいほどの愛を抱いていた。

    美美子と関係を持った明男は、男として、また人間として成長したような感覚に浸っていた。彼女を手に入れるためなら、すべてを捨ててもいいとさえ考えていた。

    だが、美美子の世界もまた大きく揺れ動いていた。勤務する画廊のオーナーからは愛人になる代わりに画廊を譲るという取引を持ちかけられ、才能あふれる新進画家の沢渡からは愛を告白される。美美子は、明男への想いと、自身の未来をかけた選択肢の間で葛藤する。

    一方、明男は満たされない日々を送る中で、妻の妙な明るさに違和感を覚えていた。それはまるで、嵐の前の静けさのようであり、彼をさらに深い不安へと引きずり込んでいく。愛と破滅の狭間で、彼らの運命は複雑に絡み合い、破滅へのカウントダウンが静かに始まっていた。

  • 七百三十夜 新装版 6

    柳沢きみお

    アンティーク店を営む吉永明男は、人生の虚しさを埋めるように、謎の美女・行美美美子に狂おしいほどの愛を抱いていた。

    美美子と関係を持った明男は、男として、また人間として成長したような感覚に浸っていたが、それは同時に、愛の美しさだけではなく、人間の持つ深い「業」の悲しさをも知ることだった。

    そんな中、美美子から衝撃的な告白を受ける。「結婚しなくてもいいから、あなたとの子供が欲しい」。美美子は、そうすることで、明男と離れずにいられるのではないかと願っていた。

    しかし、その言葉は、明男をさらなる重圧へと突き落とす。愛する女性との間に新しい命を授かるという幸福なはずの未来が、明男にとっては、逃れることのできない「業」に縛られる、重苦しい現実のように感じられた。

    美美子との関係が深まるほどに、明男は愛の歓喜と、それに伴う苦悩の狭間で身動きが取れなくなっていく。彼が選ぶべき道は、果たしてどこにあるのか。

  • 七百三十夜 新装版 7

    柳沢きみお

    アンティーク店を営む吉永明男は、すべてを捧げた美女、行美美美子との蜜月に酔いしれていた。しかしある日、画家の沢渡と美美子が抱き合っている姿を目撃し、明男は激しい嫉妬と動揺に襲われる。

    沢渡に一方的に抱きつかれただけだと美美子から聞かされるも、明男の心には疑念の種がまかれた。さらに美美子の勤める画廊のオーナーが倒れたことで彼女は仕事に追われ、二人が会う時間は激減してしまう。

    たまに会えたかと思えば、美美子はひたすら沢渡の才能を絶賛するばかり。明男の心は疑心暗鬼にかられ、美美子と沢渡の関係を妄想する日々が続く。

    果たして明男は、この苦しみから逃れられるのか。彼の歪んだ愛は、ついに破滅へと向かい始める。

  • 七百三十夜 新装版 8

    柳沢きみお

    画廊の切り盛りで多忙な行美美美子とすれ違い、さらに家庭にも居場所をなくした吉永明男は、孤独と絶望の中で自暴自棄になっていく。

    そんな明男は、心の隙間を埋めるように、店の従業員である妻のいとこ、日村和子と関係を持ってしまう。しかし、和子との束の間の関係も、悲劇の引き金となる。ホテルから出てきた二人を待ち伏せていたのは、和子の元恋人だった。彼は手に刃物を持ち、明男と和子に襲い掛かる。

    満たされない欲望が招いた、度重なる裏切りと破滅。多くのものを失った明男がたどり着いた答えとは?そして、美美子との関係に課せられた「七百三十日」という期限が終わりを迎えたとき、彼が下す最終的な決断とは――。

    ついに最終巻。明男の歪んだ愛の物語が、衝撃の結末を迎える。

  • パラドクス 32【タテヨミ】

    ロドリゲス井之介,成田マナブ

    表向きは普通の主婦たち。しかし、彼女たちにはもう一つの顔があった――
    推し活で知り合った主婦5人は、仲間たちと共に巧妙な計画を立て、
    ターゲットを騙し大金を手にしていた。
    しかし、次第に一つの綻びが生じ、彼女たちの計画は破綻への道をたどり始める。
    誰も予想しなかった展開が訪れ、主婦たちの生活は一変する。
    スリルと葛藤が交錯する中、彼女たちはどこへ向かうのか!?

    推し活の延長で始まった犯罪行為が、徐々に制御不能な状況へと変わっていく様子を
    ロドリゲス井之介の頭脳と成田マナブの美しいタッチで描く緊迫のサスペンスドラマ!!