• Donor

    めろん

    小学二年生の一人娘、優子は明るく友達も多い。夫は子煩悩で、姑も優しく温厚。私にとって理想であり自慢の家族が、一瞬の出来事で、砕けたガラスのように崩れ落ちた――。 友達を庇って事故に遭った優子は、脳死状態に陥った。ただちに脳死判定が行われ、脳死と診断された後、医師から臓器移植についての意思を問われる。やり場のない怒りと悲しみの中、家族が出した決断とは――!?

  • 終の棲家

    めろん

    死を覚悟したとき、人は終の棲家としてどこを選ぶのだろうか。血の繋がりはないが、今まで育ててくれた母のために、弓子は自宅療養を選択した。 母は6年前、乳がんを患った。術後5年間再発しなければほぼ安心と言われていたが、その5年目に新たな腫瘍が発見された。今後は、痛みや不快な症状を和らげる緩和ケアに移行する。つまり、それはもう為す術がないということ――。自宅療養に切り替えてからは、小康状態を保っていたが […]

  • 緋色の悪夢

    めろん

    火災報知器のけたたましい音で目を覚ました家族4人。寝室のドアを開けると、そこは真っ赤な炎に包まれていた。ベランダに避難した私たちの方へ、容赦なく炎が迫り、死の恐怖が全身を包んだ瞬間―――― あれは私が7歳の冬、家族と6階建てのマンションに暮らしていた頃のこと。私と兄がいる子供部屋には、電気ストーブが置いてあった。ある夜、こげ臭い匂いで目を覚ました私は、布団が燃えているのを目にし、すぐに両親の寝室に […]

  • あまえんぼうの夏

    めろん

    離婚して5年、由美は女手一つで二人の子供を育てている。いくつもの仕事を掛け持ちし、働き詰めの毎日で、子供の夏休みに旅行へ連れて行く余裕はなかった。どこにも行けないことに不満を募らせる妹が母に愚図る姿を見かねて、兄の圭太は「自分が妹を連れて祖母の家に遊びに行く」と母に告げる。 子供たちだけで行く初めての旅行は、波乱の幕開け。財布をなくし、行き方を書いたメモも見当たらない!果たして兄妹は無事に祖母の家 […]

  • 子連れ電車発車オーライ!!

    めろん

    この不況で夫の給料も減額になり、専業主婦でいられる余裕もなく前職場にパートで復帰することを決意する。都合よく家の近くの保育園が見つかるわけもなく、オフィス街の保育園に預けることになる。しかし通勤ラッシュの電車に子連れで乗ることは想像以上に大変なことだった。 誰しもがストレスを抱えており、子連れだからといって容赦はない。子連れ乗車は迷惑というのが周囲の本音なのだろうか……と、思い悩む母だったが、子供 […]

  • 時代おくれのガンコ親父

    めろん

    受験に合格したら娘は寮に入ってしまう……。寂しさを隠すために不機嫌になるガンコ親父はますます娘に嫌われる。人情味あふれる家族愛を描く。 娘がある事件を起こす。しかし娘は冤罪だと言い張っている。時代おくれのガンコ親父はどうするのか!?